中学受験理科の地学・天体分野の対策法

中学受験の理科において、地学・天体分野は暗記と理解のバランスが求められる重要な分野です。月の満ち欠け、星座の動き、地層のでき方、天気の変化など、幅広いテーマをカバーする必要があります。地学・天体分野は一見とっつきにくく感じますが、基本原理を理解すれば問題パターンが見えてきます。本記事では、中学受験に頻出する地学・天体のテーマを体系的に整理し、効率的な対策法をお伝えします。
中学受験理科の地学・天体分野の対策法|月・星・地層・気象を完全マスター
中学受験の理科において、地学・天体分野は暗記と理解のバランスが求められる重要な分野です。月の満ち欠け、星座の動き、地層のでき方、天気の変化など、幅広いテーマをカバーする必要があります。地学・天体分野は一見とっつきにくく感じますが、基本原理を理解すれば問題パターンが見えてきます。本記事では、中学受験に頻出する地学・天体のテーマを体系的に整理し、効率的な対策法をお伝えします。
地学・天体分野の出題範囲と学習の全体像
中学受験の地学・天体分野は、大きく「天体」「地層・岩石」「気象」の3つの領域に分かれます。それぞれの領域で覚えるべき知識と理解すべき原理が異なるため、計画的に学習を進めることが重要です。
| 領域 | 主なテーマ | 出題頻度 | 学習の特徴 |
|---|---|---|---|
| 天体 | 月の満ち欠け・星の動き・太陽の動き | ★★★★★ | 空間的な理解が必要 |
| 地層・岩石 | 堆積岩・火成岩・化石・地層の読み取り | ★★★★☆ | 暗記+図の読み取り |
| 気象 | 天気の変化・雲・風・気圧 | ★★★☆☆ | 日常との結びつきが大切 |
天体分野は特に空間的な想像力が必要で、教科書の平面的な図だけでは理解しにくいテーマが多いです。動画教材やプラネタリウムを活用して立体的にイメージをつかむことが攻略のポイントとなります。
地学分野は中学受験の理科全体の攻略法の中でも、暗記と思考力の両方が求められるバランス型の分野です。
月の満ち欠けのメカニズムと問題の解き方
月の満ち欠けは天体分野の中で最も出題頻度が高いテーマです。月齢の概念を理解し、図を描いて解く方法を身につけましょう。

月の満ち欠けの基本
月は太陽の光を反射して光っています。地球から見た月と太陽の位置関係が変わることで、月の見え方(形)が変化します。新月から次の新月までの周期は約29.5日です。
月の形と見える時間帯
| 月の名前 | 月齢 | 形 | 月の出 | 南中 | 月の入り |
|---|---|---|---|---|---|
| 新月 | 0 | 見えない | 6時頃 | 12時頃 | 18時頃 |
| 三日月 | 3 | 細い弓形 | 9時頃 | 15時頃 | 21時頃 |
| 上弦の月 | 7 | 右半分 | 12時頃 | 18時頃 | 0時頃 |
| 満月 | 15 | まん丸 | 18時頃 | 0時頃 | 6時頃 |
| 下弦の月 | 22 | 左半分 | 0時頃 | 6時頃 | 12時頃 |
この表を見ると、月の出・南中・月の入りは約6時間ずつずれていることがわかります。この規則性を覚えることで、暗記量を大幅に減らせます。
月の問題を解く4つのステップ
- 図を描く:太陽・地球・月の位置関係を図に描く
- 形を確認:月のどの部分が光っているかを確認する
- 時間帯を読み取る:月の南中時刻から見える時間帯を判断する
- 方角を確認:月が見える方角を特定する
月の学習では「テスト用紙の地球に立ったつもりで見る」という意識が大切です。平面の図を立体的にイメージする練習を繰り返しましょう。
星の動きと星座の覚え方を完全攻略
星の動きは、地球の自転と公転の両方から理解する必要があります。数字の暗記ではなく、計算で求められるようにしておくことが入試での得点力につながります。

星の日周運動
地球は24時間で1回転(360度)するため、星は1時間に15度ずつ動いて見えます。
1時間あたりの動き=360度÷24時間=15度
北の空では反時計回り、南の空では東から西へ動いて見えます。
星の年周運動
地球は1年(12か月)で太陽のまわりを1周するため、同じ時刻に見える星の位置は1か月で約30度ずれます。
1か月あたりのずれ=360度÷12か月=30度
つまり、夏に南の空に見えるさそり座は、冬には見えなくなります。季節ごとの代表的な星座を覚えておくことが重要です。
季節の星座
| 季節 | 代表的な星座 | 目印になる星 | 見つけ方のコツ |
|---|---|---|---|
| 春 | しし座・おとめ座 | レグルス・スピカ | 北斗七星の柄を延ばす |
| 夏 | さそり座・はくちょう座 | アンタレス・デネブ | 夏の大三角を探す |
| 秋 | ペガスス座・アンドロメダ座 | 秋の四辺形 | カシオペア座から探す |
| 冬 | オリオン座・おおいぬ座 | ベテルギウス・シリウス | 冬の大三角を探す |
星座の学習は理科の暗記効率化法を活用し、実際の夜空を観察しながら覚えると記憶に定着しやすくなります。
太陽の動きと季節の変化を理解する
太陽の動きは地学・天体分野の基礎中の基礎です。太陽の南中高度と日照時間の変化が季節を生み出す仕組みを理解しましょう。
太陽の南中高度
太陽の南中高度は季節によって変化します。日本(北半球)では以下の通りです。
- 夏至(6月21日頃):南中高度が最も高い(約78度)
- 冬至(12月22日頃):南中高度が最も低い(約31度)
- 春分・秋分(3月21日・9月23日頃):南中高度は約55度
南中高度の計算式:90度−その場所の緯度±23.4度
(夏至は+、冬至は−、春分・秋分は±0)
日の出・日の入りの方角
| 時期 | 日の出の方角 | 日の入りの方角 | 昼の長さ |
|---|---|---|---|
| 夏至 | 北寄りの東 | 北寄りの西 | 最も長い |
| 冬至 | 南寄りの東 | 南寄りの西 | 最も短い |
| 春分・秋分 | 真東 | 真西 | 昼と夜がほぼ同じ |
太陽の動きは理科の時事問題対策でも取り上げられることがあります。日食や月食などの天文現象と合わせて学習しましょう。
地層と岩石の分類を体系的に覚える
地層と岩石は暗記要素が多いテーマですが、分類の基準を理解すれば効率的に覚えることができます。

堆積岩の6種類
堆積岩は水の働きによって運ばれた土砂や生物の遺がいが積み重なってできた岩石です。
| 岩石名 | 粒の大きさ・材料 | 特徴 | 見分け方 |
|---|---|---|---|
| れき岩 | 2mm以上の粒 | 丸い石が見える | 大きな粒が目立つ |
| 砂岩 | 0.06mm〜2mm | ざらざらした感触 | 砂粒が見える |
| 泥岩 | 0.06mm以下 | なめらかな感触 | 粒が見えない |
| 石灰�ite | 生物の殻・骨格 | 塩酸で泡が出る | 白っぽい色 |
| チャート | 放散虫の殻 | 非常に硬い | ガラスのような光沢 |
| 凝灰岩 | 火山灰 | 角ばった粒 | 白〜灰色 |
火成岩の分類
火成岩はマグマが冷えて固まった岩石で、冷え方によって2種類に分かれます。
- 火山岩:地表近くで急に冷えてできる(斑状組織)→ 流紋岩・安山岩・玄武岩
- 深成岩:地下深くでゆっくり冷えてできる(等粒状組織)→ 花こう岩・閃緑岩・はんれい岩
地層の読み取り問題のコツ
地層の問題では、しゅう曲(曲がった地層)、断層(ずれた地層)、不整合(浸食面がある地層)の3パターンを理解しておくことが重要です。柱状図の読み取りでは、同じ層を手がかりにして地層の傾きを判断します。
地層の学習は理科の図表・グラフの読み取り方と合わせて演習すると効果的です。
気象分野の基本知識と天気予報の読み方
気象分野は日常生活と結びつけやすいテーマが多く、身近な現象から理解を深めることができます。

雲のでき方
雲は水蒸気を含んだ空気が上昇し、冷えることで水蒸気が水滴(または氷の粒)になってできます。このプロセスを理解しておけば、天気の変化を予測する問題にも対応できます。
天気図の読み取り
入試で出題される天気図の読み取りでは、以下のポイントを押さえましょう。
- 高気圧:時計回りに風が吹き出す→晴れる
- 低気圧:反時計回りに風が吹き込む→天気が悪くなる
- 前線:暖かい空気と冷たい空気の境目→雨が降りやすい
- 偏西風:日本の天気は西から東へ変化する
季節ごとの天気の特徴
| 季節 | 気圧配置 | 天気の特徴 | 関連用語 |
|---|---|---|---|
| 春 | 移動性高気圧 | 天気が周期的に変化 | 春一番 |
| 梅雨 | 停滞前線 | 長雨が続く | 梅雨前線 |
| 夏 | 太平洋高気圧 | 暑く晴れの日が多い | 夕立・台風 |
| 秋 | 移動性高気圧 | 天気が変わりやすい | 秋雨前線 |
| 冬 | 西高東低 | 日本海側は雪、太平洋側は晴れ | 木枯らし |
気象分野は身近な現象と結びつけて学ぶことが最も効果的です。毎日の天気予報を見ながら学習すると、自然に知識が身につきます。
地学・天体分野の効率的な学習法と得点アップ戦略
地学・天体分野を効率よく学習するための具体的な方法を紹介します。
分野別の学習アプローチ
天体分野
- 動画教材やプラネタリウムで立体的にイメージをつかむ
- 月の満ち欠けは図を描きながら何度も練習する
- 星座は実際の夜空で観察してみる
地層・岩石分野
- 岩石は実物の写真を見ながら覚える
- 地層の対比は柱状図の演習を重点的に行う
- 化石(示準化石と示相化石)の違いを整理する
気象分野
- 毎日の天気予報を教材にする
- 天気図は実際の天気図を使って練習する
- 季節ごとの天気の特徴を表にまとめる
おすすめの学習スケジュール
| 時期 | 学習内容 | 目標 |
|---|---|---|
| 5年生前半 | 太陽の動き・月の基本 | 基本概念の理解 |
| 5年生後半 | 星座・天体の応用・地層 | 問題演習開始 |
| 6年生前半 | 気象・天体計算・岩石分類 | パターン別演習 |
| 6年生後半 | 過去問演習・弱点補強 | 入試対策の仕上げ |
地学・天体分野の教材選びは理科のおすすめ問題集・教材を参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
Q1: 月の満ち欠けの問題が苦手です。どうすれば解けるようになりますか?
月の満ち欠け問題は、必ず「太陽・地球・月」の位置関係を図に描くことから始めてください。まずは新月・上弦の月・満月・下弦の月の4つの位置を覚え、それぞれの形と見える時間帯をセットで暗記します。動画教材で月の公転を立体的にイメージすることも非常に効果的です。
Q2: 地層の柱状図の読み取りが苦手です。コツを教えてください。
柱状図の問題は「同じ層を探す」ことが第一歩です。特徴的な層(凝灰岩の層など)をマーカーとして使い、各地点の柱状図で同じ層がどの高さにあるかを比べることで、地層の傾きを判断できます。練習問題を繰り返し解いて、パターンに慣れることが大切です。
Q3: 天体分野と地層分野、どちらを先に学習すべきですか?
天体分野を先に学習することをおすすめします。天体は入試での出題頻度が高く、特に月の満ち欠けは最頻出テーマです。天体の基本を押さえてから地層・岩石に進むと、学習の効率が上がります。生物分野とは異なり、地学は理解重視で学びましょう。
まとめ
中学受験理科の地学・天体分野は、天体(月・星・太陽)、地層・岩石、気象の3領域を体系的に学ぶことが攻略の鍵です。月の満ち欠けは図を描いて解く練習を、星の動きは計算で求められるようにしましょう。地層は堆積岩6種類と火成岩の分類を正確に覚え、気象は日常生活と結びつけて理解を深めてください。早い段階から計画的に取り組み、得点源にしていきましょう。
参考リンク:
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