中学受験社会の地図問題の読み取りと活用法

中学受験の社会では、地図や地形図を使った問題が頻出します。地図記号の判別、縮尺の計算、等高線の読み取りなど、一見難しそうに感じるこれらの問題も、基本をしっかり理解すれば確実に得点できる分野です。この記事では、地図問題を攻略するための具体的な方法と練習法を解説します。
中学受験社会の地図問題の読み取りと活用法
中学受験の社会では、地図や地形図を使った問題が頻出します。地図記号の判別、縮尺の計算、等高線の読み取りなど、一見難しそうに感じるこれらの問題も、基本をしっかり理解すれば確実に得点できる分野です。この記事では、地図問題を攻略するための具体的な方法と練習法を解説します。
地図問題の3つの柱を理解しよう
地図問題を制するには、「地図記号」「縮尺」「等高線」の3つの柱をマスターすることが不可欠です。この3つを確実に理解すれば、ほとんどの地図問題に対応できます。
地図問題の出題パターン
| パターン | 出題内容 | 頻度 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| 地図記号 | 記号の読み取り・意味 | ★★★ | 基本 |
| 縮尺計算 | 実際の距離を求める | ★★★ | 標準 |
| 等高線 | 地形の読み取り | ★★ | 標準〜発展 |
| 方位 | 方角の特定 | ★★ | 基本 |
| 断面図 | 地形の断面を描く | ★ | 発展 |
必ず覚える地図記号20選
地図記号は暗記事項ですが、由来と一緒に覚えると記憶に残りやすくなります。

基本の地図記号
建物・施設系:
- 神社(⛩️の形):鳥居の形が由来
- 寺院(卍の形):仏教のマークが由来
- 学校(文の形):「文」の字が由来
- 病院(+の形):十字マークが由来
- 郵便局(〒の形):逓信省の「テ」が由来
土地利用系:
- 田(稲の形):稲の断面が由来
- 畑(Vの形):作物の芽が由来
- 果樹園(○の形):果実の断面が由来
- 茶畑(独特の形):茶の実が由来
- 広葉樹林・針葉樹林:木の形が由来
紛らわしい地図記号の見分け方
地図記号で間違えやすいのが似た記号の区別です。「市役所」と「町村役場」、「消防署」と「警察署」など、紛らわしい記号は比較して覚えましょう。
縮尺の計算方法をマスターする
縮尺の計算は地図問題の中でも最重要テーマです。公式を覚えて、何度も練習することで確実に得点できるようになります。
縮尺の基本公式
実際の距離 = 地図上の距離 × 縮尺の分母
例:25,000分の1の地図で、地図上の距離が4cmの場合
→ 4cm × 25,000 = 100,000cm = 1,000m = 1km
中学受験でよく出る縮尺
| 縮尺 | 地図上1cm | 地図上4cm | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 25,000分の1 | 250m | 1km | 地形図(詳細) |
| 50,000分の1 | 500m | 2km | 地形図(広域) |
面積の計算
面積を求める場合は、一辺ごとに実際の距離を求めてから掛け算します。
例:25,000分の1の地図で2cm×3cmの範囲
→ 実際:500m × 750m = 375,000㎡ = 0.375k㎡
等高線の読み方と地形の判断
等高線は地形を表す重要な要素です。等高線の間隔や形から地形を読み取る力を養いましょう。

等高線の基本ルール
- 主曲線:細い線で一定間隔ごとに引かれる
- 計曲線:主曲線5本ごとに太い線で引かれる
- 25,000分の1の地図:主曲線10m、計曲線50m
- 50,000分の1の地図:主曲線20m、計曲線100m
等高線から読み取れること
間隔が狭い → 急斜面
等高線の間隔が詰まっている場所は傾斜が急です。
間隔が広い → なだらかな斜面
等高線の間隔が広い場所はなだらかな傾斜です。
等高線が山頂に向かって張り出す → 尾根
高い方に向かって張り出している部分は尾根(山の背)です。
等高線が山頂から張り出す → 谷
低い方に向かって張り出している部分は谷です。
方位の読み取りと八方位の活用
地図問題では方位に関する問題も頻出です。基本をしっかり押さえておきましょう。
方位の基本ルール
- 地形図では上が北(特に断りがない限り)
- 四方位(東・西・南・北)に加えて八方位(北東・北西・南東・南西)を使う
- 「AからBの方位は?」の問題では、Aを基準にBの方向を答える
方位問題の解き方
- 問題文を読んで「基準点」を確認する
- 基準点に十字の方位線を引く
- 目標点がどの方向にあるか八方位で答える
地図問題の実践的な練習法
社会の地理学習を効果的に進めるために、以下の練習法を実践しましょう。
練習法1:白地図トレーニング
白地図を活用した学習で、地形の位置関係を体で覚えます。
練習法2:地形図ドリル
25,000分の1の地形図を使って、実際に縮尺計算や等高線の読み取りを練習します。
練習法3:過去問演習
志望校の過去問で出題された地図問題を集中的に解き、出題パターンに慣れましょう。
入試でよく出る地図問題パターン
パターン1:地図記号の判読
地形図上の地図記号を読み取り、その場所にある施設や土地利用を答える問題です。
パターン2:距離・面積の計算
縮尺を使って実際の距離や面積を求める問題です。計算ミスに注意しましょう。
パターン3:地形の読み取り
等高線から地形の特徴(急斜面か、谷か尾根かなど)を読み取る問題です。
パターン4:新旧地形図の比較
同じ地域の異なる時期の地形図を比較して、変化を読み取る問題です。統計データの読み方も合わせて学習しましょう。
参考:地形図のポイント4つ
よくある質問(FAQ)
Q1:地図記号は全部覚える必要がありますか?
基本的な20個程度を確実に覚えれば十分です。特に「田」「畑」「果樹園」「神社」「寺院」「学校」「病院」「郵便局」は最頻出です。
Q2:縮尺の計算で間違えないコツは?
単位の変換(cm→m→km)を確実に行うことがポイントです。「100cm=1m」「1000m=1km」を暗記し、計算後に必ず単位を確認する習慣をつけましょう。
Q3:等高線の問題が苦手な場合は?
立体的なイメージを持つことが大切です。粘土で実際に山を作り、上から見た形と等高線の関係を体験的に理解すると効果的です。社会の苦手克服も参考にしてください。
まとめ
中学受験の地図問題は、地図記号・縮尺・等高線の3つの柱をマスターすれば確実に得点できる分野です。公式を覚えるだけでなく、実際の地形図を使った練習を繰り返すことで、問題を見た瞬間に解法が浮かぶレベルまで力を高めましょう。地図問題は出題パターンが限られているため、過去問演習が特に効果的です。
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