中学受験算数の文章題の解き方とコツ

中学受験の算数で多くの子どもがつまずくのが文章題です。計算問題はできるのに、文章題になると途端に手が止まってしまう——そんな悩みを抱えるご家庭は非常に多いです。
中学受験算数の文章題の解き方とコツ|苦手を克服する4ステップ攻略法
中学受験の算数で多くの子どもがつまずくのが文章題です。計算問題はできるのに、文章題になると途端に手が止まってしまう——そんな悩みを抱えるご家庭は非常に多いです。
しかし、文章題は正しいアプローチを身につければ確実に解けるようになります。文章題を図式化すると解法のポイントに気づき、答えまでの道筋が見えてくるのです。本記事では、文章題を解くための4ステップと、各種特殊算の攻略法を詳しく解説します。
文章題が苦手な子に共通する3つの原因
まず、文章題でつまずく原因を把握しましょう。
| 原因 | 症状 | 対策 |
|---|---|---|
| 読解力不足 | 問題文の意味が理解できない | 音読・読書習慣をつける |
| 整理力不足 | 条件を整理できず混乱する | 図や表に書き出す練習 |
| パターン認識不足 | どの解法を使えばいいか分からない | 典型問題の反復練習 |
文章題が苦手な場合は、ひとつひとつの文を読み落とさずに考える習慣づけが重要です。「読む力」と「整理する力」を鍛えれば、文章題は必ず得意になります。
算数全体の攻略法は「中学受験の算数攻略法|偏差値アップの科目別勉強法」をご覧ください。
文章題を解く4ステップ攻略法
文章題を確実に解くための4ステップを紹介します。
ステップ1:問題文を正確に読む
- 何を求められているかを最初に確認する
- 問いの部分に線を引き、大事な数値を□で囲む
- 条件を一つずつ整理しながら読む
- 速読せず、ゆっくり丁寧に読む
ステップ2:条件を整理する
- 分かっている数値を書き出す
- 求めるものと分かっているものの関係を把握する
- 表を作って条件を整理する
ステップ3:図に起こす
- 線分図・面積図・ベン図など適切な図を選んで描く
- 図に数値を書き込む
- 「何が分かっていて、何が分からないか」を明確にする
ステップ4:式を立てて計算する
- 図から見えた関係を式に変換する
- 計算は丁寧に、途中式を省略しない
- 答えが出たら問題文に戻って確認する
線分図の描き方と活用法
線分図は文章題攻略の最強ツールです。線分図を使いこなすだけで、文章題の正答率は大幅に上がります。
線分図が有効な問題タイプ
| 問題タイプ | 線分図の使い方 | 具体例 |
|---|---|---|
| 和差算 | 2本の線分で和と差を表す | AとBの合計が100、差が20 |
| 分配算 | 比率で線分を分割 | 3:5に分ける |
| 年齢算 | 時間経過を線分で表現 | 5年後の年齢の関係 |
| 割合の問題 | 元になる数を基準線に | 定価の2割引き |
| 仕事算 | 全体量を1として表す | AとBの仕事量の比 |
線分図を描くコツ
- 元になる数(基準量)を最初に描く
- 差や割合を正確に反映させる
- 分かっている数値は必ず書き込む
- 求める部分に「?」マークを付ける
頻出の特殊算と解法パターン
中学受験の文章題で頻出する特殊算の解法パターンを整理します。

つるかめ算
つるかめ算は面積図を使った解き方が最もよく使われるパターンです。
基本的な考え方:
- 全部がつる(または全部がかめ)だと仮定する
- 合計との差を計算する
- 1匹入れ替えるごとの差で割る
例題: つるとかめが合わせて10匹、足の合計が28本
- 全部つる(2本足)なら:10×2=20本
- 実際との差:28−20=8本
- 1匹入れ替えの差:4−2=2本
- かめの数:8÷2=4匹
旅人算
旅人算は「出会い」「追いかけ」「池のまわり」の3パターンが基本です。
| パターン | 公式 | ポイント |
|---|---|---|
| 出会い | 距離÷(速さの和) | 2人が近づく速さ=速さの和 |
| 追いかけ | 距離÷(速さの差) | 2人が縮まる速さ=速さの差 |
| 池のまわり | 池の周り÷速さの和(or差) | 同じ方向→差、反対方向→和 |
濃度算
濃度算はてんびん図を使うと整理しやすくなります。
- 食塩の量 = 食塩水の量 × 濃度
- 混ぜた後の濃度 = 食塩の合計 ÷ 食塩水の合計
- 水を加える・蒸発させる問題は食塩の量が変わらない点に着目
仕事算
全体の仕事量を1として、1日あたりの仕事量を分数で表します。
- Aが6日で終わる仕事 → Aの1日の仕事量は 1/6
- A+Bで3日で終わる → 1/6 + B = 1/3、B = 1/6
特殊算の完全な解法まとめは「中学受験算数の特殊算の種類と解法まとめ」で解説しています。
文章題の練習法と上達のコツ
文章題を得意にするための効果的な練習方法を紹介します。

日常的にできる練習
- 音読の習慣をつける — 文章理解力が向上
- 図を描く練習を毎日行う — 正方形・長方形・線分図をこまめに練習
- 問題文を自分で作ってみる — 構造の理解が深まる
- 解き方を口頭で説明する — 論理的思考力が鍛えられる
問題演習のポイント
| 練習段階 | 方法 | 目的 |
|---|---|---|
| 基礎 | 典型問題を繰り返す | パターンの習得 |
| 応用 | 複合問題に挑戦 | 複数パターンの組み合わせ |
| 実戦 | 時間を計って解く | スピードと正確性の両立 |
間違えた問題の活かし方
- ×問題ノートを作り、間違えた問題を記録
- 1週間後に解き直して定着を確認
- なぜ間違えたかの原因分析(読み間違い?計算ミス?解法選択ミス?)
苦手克服の詳しい方法は「中学受験算数の苦手を克服する具体的な方法」をご覧ください。
まとめ:文章題は「図に描く」習慣で必ず得意になる
文章題の攻略は「読む→整理→図に描く→式を立てる」の4ステップを徹底することに尽きます。
文章題上達の3つの鍵:
- 図を描く習慣 — 線分図・面積図で問題を可視化する
- パターンの習得 — 特殊算の典型的な解法を覚える
- 反復練習 — 間違えた問題を解き直し、定着させる
文章題が解けるようになると、算数全体の成績が大きく伸びます。焦らず基礎から着実に積み上げていきましょう。
計算力の強化方法は「中学受験算数の計算力を飛躍的に鍛える方法」をご参照ください。
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