高校受験数学の確率・統計分野の攻略テクニック

高校入試の数学で確率・統計(データの活用)は、パターンが限られているため短期間で得点源にしやすい分野です。確率は毎年必ず出題され、2021年度の学習指導要領改訂により箱ひげ図や四分位範囲も入試範囲に加わりました。
高校受験数学の確率・統計分野の攻略テクニック
高校入試の数学で確率・統計(データの活用)は、パターンが限られているため短期間で得点源にしやすい分野です。確率は毎年必ず出題され、2021年度の学習指導要領改訂により箱ひげ図や四分位範囲も入試範囲に加わりました。
この記事では、確率の基本的な解き方から統計分野の攻略法まで、高校受験に必要な知識とテクニックを具体的に解説します。数学対策の全体像と合わせて学習しましょう。
確率の基本と出題傾向
確率の基本公式
確率の求め方はシンプルです。
確率 = ある事象が起こる場合の数 ÷ すべての場合の数
例えば、サイコロを1回振って3が出る確率は 1 ÷ 6 = 1/6 です。
入試での出題パターン
| パターン | 出題頻度 | 配点目安 |
|---|---|---|
| サイコロの確率 | 非常に高い | 4〜6点 |
| カード・くじの確率 | 高い | 4〜6点 |
| コインの確率 | 中程度 | 3〜5点 |
| 箱ひげ図の読み取り | 高い(近年増加) | 3〜5点 |
| 度数分布・ヒストグラム | 中程度 | 3〜4点 |
樹形図と表の使い分け
確率の問題を解く際に最も重要なツールが樹形図と表です。
樹形図が有効な場面
- コインを複数回投げる問題
- カードを順番に引く問題
- じゃんけんの問題
表が有効な場面
- サイコロを2個振る問題
- 2つのものを組み合わせる問題
樹形図を描くコツ
| コツ | 内容 |
|---|---|
| 若い順に描く | 数字は1から順に、文字はAから順に描く |
| 条件を先に除外 | 使えない数字や条件を最初から外す |
| 枝分かれを統一 | 各段の枝の数を揃える |
| 最後に数える | すべて描き終わってから条件に合うものを数える |
「若い順」に描くルールを守るだけで、書きもれや重複がほとんどなくなります。
サイコロ・カード・コインの確率攻略
サイコロの確率
覚えておくべき「すべての場合の数」:
| 条件 | すべての場合の数 |
|---|---|
| サイコロ1個 | 6通り |
| サイコロ2個 | 36通り |
| サイコロ3個 | 216通り |

サイコロ2個の問題では6×6の表を描いて、条件に合うマスを数えるのが最も確実な方法です。
頻出問題例:
- 2個の目の合計が7になる確率 → 6/36 = 1/6
- 少なくとも1個は6が出る確率 → 余事象を使う(1 - 両方とも6以外 = 1 - 25/36 = 11/36)
カードの確率
カードを引く問題では「順番に引く(順列)」か「同時に引く(組み合わせ)」かを確認することが重要です。
余事象のテクニック
「少なくとも〜」という問題では、余事象(起こらない確率を先に求める)を使うと計算が簡単になります。
余事象の確率 = 1 - 「〜が起こらない」確率
データの活用(統計分野)の攻略
2021年度の学習指導要領改訂により、高校入試でデータの活用の出題が増えています。

基本用語の整理
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 平均値 | データの合計÷個数 |
| 中央値(メジアン) | データを並べたときの真ん中の値 |
| 最頻値(モード) | 最も多く出現する値 |
| 範囲(レンジ) | 最大値 - 最小値 |
| 四分位範囲 | 第3四分位数 - 第1四分位数 |
箱ひげ図の読み取り方
箱ひげ図は2024年の複数の都道府県の入試で出題された注目分野です。
箱ひげ図の構成要素:
- 最小値:ひげの左端
- 第1四分位数(Q1):箱の左端
- 中央値(Q2):箱の中の線
- 第3四分位数(Q3):箱の右端
- 最大値:ひげの右端
四分位範囲 = Q3 - Q1(データの中央50%の散らばり具合を示す)
箱ひげ図の問題で注意すべきポイント
- 箱ひげ図からは個々のデータ値は読み取れない
- データの個数は箱ひげ図からは分からない
- 四分位範囲が小さいほどデータの散らばりが小さい
- 2つの箱ひげ図を比較する問題が頻出
確率・統計の実戦演習プラン
| 期間 | やること | 目標 |
|---|---|---|
| 1〜2日目 | 樹形図と表の描き方を復習 | 正確に描けるようにする |
| 3〜4日目 | サイコロ・カード・コインの基本問題 | 基本パターンをマスター |
| 5〜6日目 | 余事象、複合問題の演習 | 応用パターンに対応 |
| 7〜8日目 | 箱ひげ図・統計の基本問題 | 用語と読み取り方を定着 |
| 9〜10日目 | 過去問の確率・統計問題を集中演習 | 実戦力の完成 |
確率と統計は10日間程度の集中学習で得点源にできます。おすすめ問題集の確率セクションから取り組みましょう。
よくある間違いと対策
確率のよくある間違い
| 間違い | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 場合の数の数え漏れ | 樹形図が不完全 | 「若い順」に描く |
| 重複して数える | 順列と組み合わせの混同 | 問題文の条件を確認 |
| 分母を間違える | すべての場合の数のミス | 基本の場合の数を暗記 |
統計のよくある間違い
- 四分位数を求める際のデータの並べ替え忘れ
- 中央値と平均値の混同
- 箱ひげ図から読み取れない情報を答えてしまう
ケアレスミス対策も合わせて確認してください。
まとめ:確率・統計は短期間で得点源にできる
確率・統計分野は他の数学分野に比べてパターンが限られているため、効率的に対策できます。
- 確率の基本は場合の数÷すべての場合の数
- 樹形図と表を正確に描く力が最重要
- サイコロ2個は6×6の表で解く
- 「少なくとも」問題は余事象を活用
- 箱ひげ図と四分位範囲は近年の頻出テーマ
- 10日間の集中学習で得点源にできる
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