中学受験国語の読解力を確実に伸ばす方法

中学受験の国語で最も配点が高いのが長文読解問題です。読解力は一朝一夕では身につきませんが、正しいトレーニングを継続すれば3ヶ月程度で変化を実感できるようになります。
中学受験国語の読解力を確実に伸ばす方法|物語文・説明文の読み方完全ガイド
中学受験の国語で最も配点が高いのが長文読解問題です。読解力は一朝一夕では身につきませんが、正しいトレーニングを継続すれば3ヶ月程度で変化を実感できるようになります。
本記事では、中学受験の国語攻略法をさらに深掘りし、読解力を確実に伸ばすための具体的な方法を解説します。物語文・説明文それぞれの読み方のコツも詳しくお伝えします。
読解力とは何か?中学受験で求められるレベル
読解力を構成する3つの要素
中学受験の国語で求められる読解力は、単に文章を読む力ではありません。以下の3つの要素が組み合わさった総合的な力です。
| 要素 | 内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| 語彙理解力 | 文中の言葉の意味を正確に理解する | 「憤慨」「懐疑的」などの意味がわかる |
| 構造把握力 | 文章全体の構成と論理展開を理解する | 序論→本論→結論の流れを把握できる |
| 推論力 | 書かれていない内容を文脈から読み取る | 登場人物の気持ちを行動から推測できる |
入試で問われる読解レベル
中学受験の入試科目と出題傾向を見ると、難関校ほど「行間を読む力」や「筆者の意図を正確に捉える力」が求められます。単なる表面的な読みではなく、深い理解が必要です。
毎日できる読解力トレーニング5選
1. 段落要約トレーニング(毎日15分)
段落ごとに20字以内で要約する練習は、読解力向上の最も効果的な方法の一つです。毎日続けることで、3ヶ月程度で文章を読むスピードや設問の意図把握に変化が表れます。

やり方:
- 新聞や教材の文章を1つ選ぶ
- 各段落を20字以内で要約する
- 全体の要約を50字以内でまとめる
- 模範解答と比較して修正する
2. 音読トレーニング(毎日10分)
音読は読解力を含む幅広い国語力を育てる学習法です。声に出して読むことで、文章のリズムや構造を体感的に理解できるようになります。
効果的な音読のポイント:
- 句読点で適切に間を取る
- 感情を込めて読む(物語文の場合)
- わからない言葉があったら辞書で調べる
- 保護者が聞いてあげることで効果倍増
3. 「問い」を立てながら読む練習
文章を読みながら「なぜ?」「どういうこと?」と自分に問いかける習慣をつけましょう。受動的に読むのではなく、能動的に考えながら読むことで理解が深まります。
4. 接続詞に注目する読み方
接続詞は文章の構造を理解するための重要な手がかりです。
| 接続詞の種類 | 例 | 読み方のポイント |
|---|---|---|
| 逆接 | しかし、ところが、だが | 前後で内容が反転→後の部分が重要 |
| 因果 | なぜなら、だから、したがって | 理由と結論の関係を把握 |
| 要約 | つまり、すなわち | 前の内容をまとめた部分→核心 |
| 添加 | さらに、また、しかも | 同じ方向の情報が追加される |
| 対比 | 一方、それに対して | 2つの対立する内容の比較 |
5. 読書ジャーナルの活用
読んだ本や文章について、以下を簡単にメモする習慣をつけましょう。
- 内容の要約(3行程度)
- 印象に残った表現
- 自分の感想や疑問
物語文の読解テクニック
物語文で注目すべき3つのポイント
物語文を正しく読み取るためには、以下の3つに注目することが重要です。

1. 登場人物の心情変化
物語文で最も問われるのは登場人物の心情とその変化です。以下のサインに注目しましょう。
- セリフ(会話文)の内容と口調
- 行動の描写
- 表情や身体の変化(「うつむいた」「目を輝かせた」など)
- 風景や天気の描写(心情の暗喩であることが多い)
2. 場面の転換
時間・場所・登場人物が変わるポイントは、場面の転換点です。転換前後で心情がどう変わったかが出題のポイントになります。
3. 会話文の重要性
会話文には登場人物の心情が直接表れます。「何を言ったか」だけでなく「なぜそう言ったか」を考える習慣をつけましょう。
物語文の解答テクニック
| 問題タイプ | 解答のコツ |
|---|---|
| 心情を答える問題 | 「〜という気持ち」で締める。感情語+理由をセットで |
| 理由を答える問題 | 本文中の根拠を必ず含める |
| 変化を答える問題 | 「〜から〜に変わった」で対比構造に |
| 比喩の意味 | 前後の文脈から心情や状況を読み取る |
説明文・論説文の読解テクニック
説明文の基本構造を理解する
説明文は段落の初めや終わりのまとめ部分に注目して読むことが大切です。基本構造は以下のパターンが多いです。

| 構成パターン | 特徴 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 序論→本論→結論 | 最も一般的な構成 | 最初と最後に主張がある |
| 問題提起→考察→結論 | 問いから始まる | 疑問文で始まることが多い |
| 具体例→抽象化 | 事例から一般化 | 「つまり」「すなわち」で転換 |
| 対比構造 | 2つの考えを比較 | 「一方」「それに対して」が目印 |
説明文の読み方ステップ
- タイトルとリード文で話題を把握する
- 各段落の要旨を1行でメモする
- 接続詞に印をつけて論理の流れを追う
- 筆者の主張(結論部分)に線を引く
- 具体例と抽象論を区別する
筆者の主張を見つけるヒント
- 「〜べきだ」「〜なければならない」「〜と考える」→主張の表明
- 「重要なのは」「本質は」→核心部分
- 文末の段落→結論として主張がまとまっていることが多い
読解力が伸びない原因と対処法
語彙力不足が最大の壁
語彙力が不足していると、文章の言葉そのものが理解できず、内容を把握することができません。読解力トレーニングと並行して、語彙力の強化を必ず行いましょう。
よくある間違いと対策
| よくある間違い | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 自分の感想で答えてしまう | 本文から根拠を探す習慣がない | 「本文のどこに書いてある?」を意識する |
| 問題文を読み間違える | 焦って設問を読んでいる | 設問の「何を聞いているか」を把握する |
| 部分的にしか読めない | 全体の構造を把握していない | 段落要約で全体像を掴む練習 |
| 時間が足りない | 読むスピードが遅い | 音読・速読トレーニングの実施 |
学年別の読解力向上スケジュール
| 時期 | 目標 | 具体的な取り組み |
|---|---|---|
| 小3以前 | 読書習慣・語彙の基礎 | 毎日の読書30分、音読10分 |
| 小4前半 | 基本的な読解パターン | 物語文・説明文の基本的な読み方を学ぶ |
| 小4後半 | 要約力の強化 | 段落要約トレーニングの開始 |
| 小5前半 | ジャンル別の読解力 | 物語文・説明文・随筆文の読み分け |
| 小5後半 | 記述問題への対応力 | 答えの根拠を正確に見つける練習 |
| 小6前半 | 実戦レベルの読解力 | 過去問を使った演習 |
| 小6後半 | 入試対応力の完成 | 時間配分を意識した実戦練習 |
よくある質問(FAQ)
Q. 読解力はいつから鍛え始めるべきですか?
A. 早ければ早いほど良いですが、本格的な読解トレーニングは小4からで十分です。それ以前は読書習慣と語彙力の基礎を作ることが大切です。低学年からの基礎づくりの考え方は国語にも通じます。
Q. 読解力が伸びるまでどのくらいかかりますか?
A. 毎日の段落要約トレーニングを継続した場合、約3ヶ月で変化を感じ始めるケースが多いです。ただし、語彙力が不足している場合は、まず語彙の強化から始める必要があります。
Q. 読書好きなのに国語のテストで点が取れません。なぜですか?
A. 読書と問題を解く力は別のスキルです。読書では「楽しむ」ことが目的ですが、テストでは「出題者の意図に沿って答える」ことが求められます。問題演習を通じて、「何を聞かれているか」を正確に把握する訓練をしましょう。
Q. おすすめの問題集はありますか?
A. 基礎レベルなら『ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集』、標準レベルなら『中学入試を制する国語の「読みテク」トレーニング』がおすすめです。国語のおすすめ問題集も参考にしてください。
まとめ
中学受験国語の読解力は、段落要約・音読・接続詞注目の3つのトレーニングを毎日続けることで確実に伸ばせます。物語文では心情変化、説明文では筆者の主張に注目する読み方を身につけましょう。
読解力は一度身につけば他教科の文章問題にも活きる、受験の基礎力です。焦らず毎日コツコツと取り組んでいきましょう。
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