高校受験英語のリスニング力を鍛える対策法

高校受験の英語試験において、リスニングは避けて通れない重要な分野です。都道府県によっては配点が全体の20〜33%を占めることもあり、リスニング対策を怠ると大きな失点につながります。しかし、正しい勉強法を実践すれば、リスニングは安定して高得点が狙える分野でもあります。この記事では、中学生が高校受験のリスニング力を確実に伸ばすための具体的な対策法を解説します。
高校受験英語のリスニング力を鍛える対策法
高校受験の英語試験において、リスニングは避けて通れない重要な分野です。都道府県によっては配点が全体の20〜33%を占めることもあり、リスニング対策を怠ると大きな失点につながります。しかし、正しい勉強法を実践すれば、リスニングは安定して高得点が狙える分野でもあります。この記事では、中学生が高校受験のリスニング力を確実に伸ばすための具体的な対策法を解説します。
高校受験におけるリスニングの重要性と配点
高校入試の英語では、多くの都道府県でリスニング問題が出題されます。特に千葉県の公立高校入試ではリスニングが100点中33点と、英語全体の3分の1を占める高い配点となっています。東京都や大阪府でも約20%程度がリスニングに割り当てられており、無視できない比重です。

リスニング問題の特徴として、基本的な英単語や英文法の知識がしっかりあれば、どのような出題形式でも安定して正解できるという点があります。つまり、一度しっかりとした基礎力を身につければ、本番で確実に得点できる「おいしい分野」なのです。
| 都道府県 | リスニング配点 | 英語全体の配点 | リスニングの割合 |
|---|---|---|---|
| 千葉県 | 33点 | 100点 | 33% |
| 東京都 | 20点 | 100点 | 20% |
| 大阪府 | 約23点 | 90点 | 約25% |
| 神奈川県 | 約20点 | 100点 | 約20% |
| 埼玉県 | 28点 | 100点 | 28% |
このように、リスニング対策をしっかり行うだけで英語全体のスコアが大幅にアップする可能性があります。高校受験の英語対策の中でも、リスニングは最も効率よく点数を伸ばせるパートと言えるでしょう。
リスニング力を支える基礎力の構築
リスニング力を向上させるためには、まず土台となる基礎力が不可欠です。早稲田ゼミの調査でも指摘されているように、ただたくさん英語を聞くだけでは、リスニング力はあまり伸びません。

英単語の発音をマスターする
リスニングで聞き取れない最大の原因は、「その単語の正しい発音を知らない」ことです。教科書に出てくる英単語は、つづりだけでなく必ず音声で発音を確認しましょう。特に以下のポイントに注意が必要です。
- アクセントの位置:日本語にはないアクセントの強弱を意識する
- 母音の聞き分け:「a」「e」「i」「o」「u」の微妙な違いに慣れる
- 連結音(リエゾン):「want to → wanna」「going to → gonna」など、つながって発音される音を知る
- 消える音:「t」や「d」が消えたり弱くなったりするパターンを覚える
音声付きの単語帳やアプリを活用して、一つひとつの単語を「読める・書ける・聞ける・言える」状態にすることが大切です。
英文法の基礎を固める
リスニングで流れてくる英文を理解するには、文法の知識が欠かせません。主語・動詞・目的語の語順、疑問文の構造、時制の使い分けなど、基本的な英文法を理解していなければ、たとえ単語が聞き取れても文全体の意味をつかめません。
リスニング対策を本格的に始める前に、中学英語の文法事項をひと通り復習しておくことをおすすめします。
効果が実証されている5つのリスニング練習法
リスニング力を効果的に伸ばす練習法には、科学的に効果が認められているものがいくつかあります。以下の5つの方法を段階的に取り入れていきましょう。

1. ディクテーション(書き取り)
英語の音声を聞いて、聞こえた英文をそのまま紙に書き取る練習法です。自分がどの音を聞き取れていないのかが明確になるため、弱点の発見に最適です。
やり方:
- 短い英文の音声を1回聞く
- 聞き取れた部分を書き出す
- もう一度聞いて、空欄を埋める
- スクリプトと照らし合わせて答え合わせ
- 聞き取れなかった箇所を重点的に復習
最初は1文ずつの短いものから始め、慣れてきたら文章全体に挑戦しましょう。
2. シャドーイング
音声を聞きながら、少し遅れて同じ文を声に出して追いかける練習法です。英語のリズム・イントネーション・スピードに体を慣らすことができ、リスニング力の向上に非常に効果的とされています。
ポイント:
- 最初はスクリプトを見ながらでOK
- 慣れたらスクリプトなしで挑戦
- 完璧でなくても、リズムについていくことを意識する
3. オーバーラッピング
音声と同時に、スクリプトを見ながら声を合わせて読む練習法です。シャドーイングの前段階として効果的で、英語の音声パターンに慣れることができます。
4. リピーティング
音声を一文ずつ止めて、同じ文を繰り返す練習法です。シャドーイングよりも時間的余裕があるため、初心者に向いています。聞き取った内容を記憶して再現する力が鍛えられます。
5. 音読
教科書やリスニング教材のスクリプトを声に出して読む練習です。自分で正しく発音できる音は聞き取りやすくなるため、音読は「聞く力」の向上にも直結します。
| 練習法 | 難易度 | 効果 | おすすめ時期 |
|---|---|---|---|
| 音読 | ★☆☆ | 発音・リズム習得 | 中1〜中3通年 |
| リピーティング | ★☆☆ | 記憶力・再現力 | 中1〜中2 |
| オーバーラッピング | ★★☆ | 音声パターン習得 | 中2〜中3 |
| ディクテーション | ★★☆ | 弱点発見・精聴力 | 中2〜中3 |
| シャドーイング | ★★★ | 総合リスニング力 | 中3・受験直前 |
毎日の学習習慣と効果的な時間配分
リスニング力の向上には、短時間でも毎日続けることが最も効果的です。1日30分をまとめて聞くよりも、1日5〜10分を毎日続ける方がリスニング力は確実に伸びます。

おすすめの日常ルーティン
- 朝の支度中(5分):英語の音声をBGMとして流す
- 通学時間(10分):イヤホンでリスニング教材を聞く
- 寝る前(5分):その日に学習した英文を音読する
このように生活のすきま時間を使って英語を耳に入れる習慣を作ることが大切です。ただし、注意点として「聞き流し」だけでは効果は薄いということを覚えておきましょう。早稲田ゼミのコラムでも、意識的に「聞き取ろう」とする姿勢がなければリスニング力は向上しないと指摘されています。
時期別の学習スケジュール
リスニング対策の開始時期としては、以下のスケジュールが理想的です。
- 中1〜中2:英単語の発音マスターと音読習慣の確立
- 中3春〜夏:ディクテーションとシャドーイングの本格スタート
- 中3秋(9〜11月):過去問のリスニングパートに取り組む
- 中3冬(12月〜入試):実戦形式の演習と弱点の集中対策
英文法や語彙力が不十分なままリスニング練習を始めても効果は限定的なので、基礎固めを優先しましょう。
英語を英語のまま理解する力を養う
リスニングで伸び悩む中学生に共通する問題は、「英語→日本語に翻訳→理解」というプロセスを踏んでいることです。この方法では音声のスピードに追いつけず、次の文が流れてきたときに前の文の意味を考えてしまい、結果としてどちらも聞き取れなくなります。
英語脳を作るためのトレーニング
- 簡単な英文から始める:中1レベルの短い英文を、日本語を介さずに理解する練習をする
- イメージで理解する:「apple」と聞いたらリンゴの映像を頭に浮かべるように、英語と映像を直結させる
- チャンク(意味のかたまり)で聞く:「I went to the store / to buy / some milk.」のように、意味のかたまりごとに理解する
- 速度を変えて聞く:最初は0.75倍速で聞き、慣れたら1倍速、さらに1.25倍速に上げる
英語を英語のまま理解できるようになると、リスニングだけでなく長文読解のスピードも向上します。
試験本番で使えるリスニングのコツ
リスニングの実力を十分に発揮するためには、試験本番でのテクニックも重要です。ベネッセの調査では、「先読み」が最も効果的なテクニックとして紹介されています。
先読みの方法
音声が流れる前に問題文と選択肢に目を通し、「何について聞かれるのか」を事前に把握しておきます。これにより、音声を聞く際に集中すべきポイントが明確になります。
メモの取り方
リスニング中にメモを取ることで、聞き取った情報を整理できます。特に以下の情報は必ずメモしましょう。
- 数字:時間、日付、金額、個数など
- 場所:駅、学校、公園など
- 人物名:登場人物と行動の対応
- キーワード:because、but、howeverなど展開が変わる接続詞
心構え
完璧に聞き取ろうとすると焦りが生まれます。高校受験ラボでも指摘されているように、「完璧に聞き取る」よりも「分かった部分で確実に得点する」ことが合格への近道です。一問聞き取れなかったとしても、すぐに気持ちを切り替えて次の問題に集中しましょう。
おすすめの教材とツール
効果的なリスニング対策には、適切な教材選びも重要です。
参考書・問題集
- 公立高校入試過去問(各都道府県版):実際の出題形式に慣れるための必須教材
- リスニング専用問題集:出題形式ごとにセクションが設けられ、基礎から応用へ段階的に学べるもの
- 音声付き英単語帳:単語の発音を正確に覚えるために活用
アプリ・デジタルツール
スマートフォンのアプリを活用すると、ゲーム感覚で楽しくリスニング練習ができます。ただし、スクリーンタイムは1日15〜30分に抑えるのが効果的です。
YouTube活動
好きなジャンルの英語動画を視聴することも、リスニングの耳慣らしに効果的です。字幕機能を活用して、聞き取れなかった部分を確認する習慣をつけましょう。
やってはいけないリスニング勉強法
効果的な勉強法がある一方で、時間をかけても成果が出にくい勉強法もあります。以下の方法は避けるようにしましょう。
- 聞き流しだけの勉強:BGMのように英語を流しているだけでは、リスニング力は向上しません
- 日本語訳を見ながらのリスニング:英語を日本語に変換するクセがつき、逆効果になることがあります
- イラストやグラフに頼りすぎる学習:視覚情報に頼ると、純粋な聞き取り力が鍛えられません
- 目標やゴールのない学習:「何を聞き取るか」を意識せずに漫然と聞くだけでは効果は限定的です
まとめ:リスニング対策は早めに始めて毎日少しずつ
高校受験のリスニング対策で最も大切なのは、基礎力の構築と毎日の継続です。英単語の正しい発音を覚え、英文法を理解した上で、ディクテーションやシャドーイングといった科学的に効果が実証された練習法を取り入れましょう。
1日5〜10分の学習でも、毎日続ければ確実にリスニング力は向上します。試験本番では「先読み」と「メモ取り」のテクニックを活用し、焦らず落ち着いて取り組みましょう。
リスニングは高校受験の英語において、正しい対策をすれば最も安定して高得点が取れる分野です。今日からでも対策を始めて、英語の得点力を大きくアップさせましょう。高校受験の全体的な勉強法と合わせて、計画的に準備を進めてください。
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