私立高校の選び方と入試制度の特徴を解説

私立高校の受験を考えているけれど、「入試制度が複雑でよくわからない」「どうやって選べばいいのか迷う」という悩みを抱えていませんか。私立高校は公立高校と異なり、各学校が独自の入試制度や選抜方式を採用しているため、正しい知識がないと志望校選びで後悔する可能性があります。
私立高校の選び方と入試制度の特徴を解説
私立高校の受験を考えているけれど、「入試制度が複雑でよくわからない」「どうやって選べばいいのか迷う」という悩みを抱えていませんか。私立高校は公立高校と異なり、各学校が独自の入試制度や選抜方式を採用しているため、正しい知識がないと志望校選びで後悔する可能性があります。
この記事では、私立高校の入試制度の種類から選び方のポイント、注意すべき点まで詳しく解説します。推薦入試と一般入試の違い、単願・併願の仕組み、内申点の基準など、受験生と保護者が知っておくべき情報を網羅的にまとめました。
私立高校の入試制度は大きく2種類に分かれる
私立高校の入試制度は、大きく分けて「推薦入試」と「一般入試」の2種類があります。それぞれの特徴を正しく理解することが、志望校選びの第一歩です。

推薦入試の特徴
推薦入試は、中学校の内申点(調査書)を基準に合否が判断される入試方式です。一般的に1月中旬頃に実施され、一般入試よりも早い時期に受験できるのが特徴です。学力試験が課されないケースが多く、面接と調査書を中心に選抜が行われます。
推薦入試を受けるためには、中学校の先生と私立高校の先生との「事前相談」が必要になります。この事前相談は12月頃に行われ、内申点の基準を満たしているかどうかが確認されます。
一般入試の特徴
一般入試は、入試当日の学力テストの点数を中心に合否が決まる入試方式です。2月中旬〜下旬に実施されることが多く、推薦入試と比べて合格の難易度が高くなります。
一般入試では主に英語・数学・国語の3教科、または理科・社会を含む5教科の試験が行われます。私立高校の入試問題は公立高校に比べて応用問題が多い傾向があるため、早めの過去問対策が重要です。
単願・併願・オープン入試の違いを理解しよう
私立高校の入試では「単願」「併願」「オープン入試」という3つの受験方式があります。それぞれの違いを正確に把握することが、受験戦略を立てる上で欠かせません。

| 受験方式 | 特徴 | 内申基準 | 合格率 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 単願推薦 | 合格したら必ず入学する約束 | 必要(併願より低め) | 非常に高い | 第一志望が私立の人 |
| 併願推薦 | 公立不合格時に入学する約束 | 必要(単願より高め) | 高い | 公立と私立を両方受けたい人 |
| 併願優遇 | 内申点で合格可能性が高まる制度 | 必要 | 高い | 滑り止めを確保したい人 |
| オープン入試 | 当日の学力テストのみで判定 | 不要 | 実力次第 | 内申点が足りない人・実力勝負したい人 |
単願推薦のメリットと注意点
単願推薦は、その私立高校を第一志望として受験し、合格した場合は必ず入学することを約束する方式です。合格率が非常に高い(ほぼ100%に近い)反面、他の高校には進学できなくなるため、本当にその学校に行きたいかどうかを慎重に検討する必要があります。
内申基準は併願推薦よりも低めに設定されていることが多く、「この学校に絶対行きたい」という強い意志がある場合は有利な入試方式といえます。
併願推薦・併願優遇の仕組み
併願推薦や併願優遇制度は、公立高校との併願を前提とした入試方式です。内申点が基準を満たしていれば合格の可能性が高まりますが、単願よりも高い内申基準が求められます。
たとえば、ある高校の単願基準が「5教科20以上」であれば、併願基準は「5教科22以上」のように設定されるケースが一般的です。この制度を活用すれば、公立高校が第一志望の場合でも安心して受験に臨めます。
オープン入試は実力勝負
オープン入試は、内申点に関係なく入試当日の学力テストだけで合否が決まる入試方式です。事前相談や内申基準がないため、以下のような受験生に向いています。
- 内申点が推薦基準に届かない
- 実力で勝負したい
- 難関私立高校を志望している
ただし、推薦入試と比べて不合格になるリスクが高いため、十分な学力対策が必要です。
内申点の基準と計算方法
私立高校の推薦入試で最も重要なのが「内申点」です。内申点の仕組みを正しく理解し、早い段階から対策を立てることが合格への近道となります。

内申点はいつの成績が使われる?
私立高校の推薦入試では、中学3年生の1学年分の成績が内申点として評価されるケースがほとんどです。具体的には、中3の1学期(前期)または2学期(後期中間)までの成績が対象となります。
つまり、中1・中2の成績が直接的に内申点に反映されることは少ないですが、学習の積み重ねが中3の成績に影響するため、早い段階からの学習習慣が重要です。
内申基準の見方
内申基準は学校によって異なりますが、一般的に以下の3つのパターンで設定されます。
| 基準の種類 | 対象教科 | 計算例 |
|---|---|---|
| 3教科基準 | 国語・数学・英語 | 3教科合計12以上(各教科4以上) |
| 5教科基準 | 国数英理社 | 5教科合計20以上(平均4以上) |
| 9教科基準 | 全教科 | 9教科合計36以上(平均4以上) |
学校によっては「英語が4以上であること」のように、特定教科の条件が付くこともあります。また、英検や漢検などの資格取得による加点制度を設けている学校もあり、志望校の説明会で詳細を確認することが大切です。
近年の傾向:内申基準が厳しくなっている
ここ2〜3年で推薦基準を引き上げた私立高校が増えています。特に人気校では内申基準の数値が上がる傾向にあり、「昨年の基準なら大丈夫だったのに、今年は基準を満たせなかった」というケースも発生しています。
最新の内申基準は、各学校の募集要項や進研ゼミの基準一覧で確認できます。
私立高校を選ぶ際の7つのチェックポイント
私立高校選びで後悔しないために、以下の7つのポイントを押さえましょう。

1. 教育方針とカリキュラム
私立高校は学校ごとに独自の教育理念やカリキュラムを持っています。進学重視の学校、探究型学習に力を入れる学校、グローバル教育を推進する学校など、それぞれ特色が異なります。お子さんの将来の目標に合った教育方針の学校を選ぶことが重要です。
2. 進学実績
大学進学を考えている場合は、志望大学への進学実績を確認しましょう。ただし、進学実績の数字だけで判断するのは危険です。合格者数だけでなく、在籍生徒数に対する合格率も確認することで、より正確な評価ができます。
3. 学費と特待生制度
私立高校の学費は公立高校に比べて高額です。入学金、授業料、施設費、教材費などの初年度にかかる費用を事前に確認しましょう。特待生制度を活用すれば、授業料が免除・減額されるケースもあります。
4. 通学距離と時間
毎日の通学にかかる時間は、高校3年間の学習効率に大きく影響します。通学時間と学校の立地についても、実際に通学ルートを試してみることをおすすめします。
5. 部活動と学校生活
勉強だけでなく、部活動や学校行事も高校生活の大切な要素です。お子さんが興味のある部活動が活発に行われているか、学校の雰囲気はどうかなど、学校説明会や文化祭で実際に確認しましょう。
6. 指定校推薦枠
私立高校は大学の指定校推薦枠を豊富に持っていることが多く、大学受験で有利になることがあります。志望大学の指定校推薦枠がどの程度あるかも、学校選びの判断材料になります。
7. 入試制度の種類と日程
受験スケジュールを確認し、推薦入試と一般入試のどちらで受験するかを決めましょう。各学校の入試日程が重ならないように調整し、無理のない受験計画を立てることが大切です。
私立高校と公立高校の入試制度の違い
私立高校と公立高校では、入試制度に大きな違いがあります。両者の違いを理解した上で、お子さんに合った受験方法を検討しましょう。
| 比較項目 | 私立高校 | 公立高校 |
|---|---|---|
| 試験日程 | 各学校が独自に設定 | 都道府県で統一 |
| 選抜方式 | 推薦・一般・オープン等、多様 | 推薦(前期)・一般(後期)が基本 |
| 内申点の扱い | 学校ごとに基準が異なる | 都道府県のルールで統一 |
| 試験科目 | 3教科(英数国)が主流 | 5教科が多い |
| 受験料 | 2万〜3万円程度 | 2,200円程度 |
| 事前相談 | あり(推薦入試の場合) | なし |
| 複数回受験 | 可能(異なる日程で) | 基本的に1回 |
私立高校は入試方式が多彩なため、お子さんの学力や内申点に合わせて最適な方式を選べるメリットがあります。一方で、情報収集や戦略立てにより多くの労力がかかる点は注意が必要です。
私立高校入試のスケジュールと準備の流れ
私立高校入試を成功させるためには、計画的な準備が欠かせません。以下に一般的なスケジュールを示します。
中3の春〜夏(4月〜8月)
- 志望校リストの作成
- 学校説明会への参加開始
- 内申点アップのための定期テスト対策
- 文化祭・体育祭の見学
中3の秋(9月〜11月)
- 志望校の絞り込み
- 過去問演習の開始
- 推薦基準の確認と担任への相談
- 個別相談会への参加
中3の冬(12月〜2月)
- 12月:私立高校との事前相談(推薦入試の場合)
- 1月中旬:推薦入試の受験
- 1月下旬〜2月:一般入試の出願・受験
- 2月中旬〜下旬:合格発表・入学手続き
早い段階で志望校を検討し始めることで、余裕を持った受験準備が可能になります。特に推薦入試を利用する場合は、中3の1学期から内申点を意識した学習が求められます。
私立高校入試でよくある失敗と対策
受験生や保護者がやりがちな失敗パターンと、その対策を紹介します。
失敗1:内申基準を勘違いしていた
前年度の基準をそのまま信じてしまい、基準が変更されていたことに気づかなかったケースです。必ず最新の募集要項で基準を確認しましょう。塾選ジャーナルの解説も参考になります。
失敗2:併願パターンを考えていなかった
単願推薦で不合格になった場合や、一般入試で不合格になった場合の受け皿を用意していなかったケースです。併願パターンを事前にしっかり組み立てておくことが重要です。
失敗3:入試日程が重なってしまった
私立高校の入試日程は学校ごとに異なるため、複数校を受験する場合は日程の重複がないかを必ず確認しましょう。入試日程の確認は早めに行いましょう。
失敗4:事前相談を忘れていた
推薦入試を受ける場合、中学校の担任を通じた事前相談が必須です。12月の事前相談に間に合うよう、11月までには担任に希望を伝えるようにしましょう。
まとめ:私立高校選びは情報収集がカギ
私立高校の入試制度は、推薦入試・一般入試・オープン入試など多様な方式があり、各学校が独自の基準を設けています。志望校選びで後悔しないために、以下のポイントを押さえましょう。
- 入試制度の種類(推薦・一般・オープン)を正しく理解する
- 単願と併願の違いを把握し、自分に合った方式を選ぶ
- 内申基準は中3の成績が使われるため、早めに対策を始める
- 学校説明会や個別相談会に積極的に参加して情報を集める
- 最新の募集要項で内申基準や入試日程を必ず確認する
- 併願パターンを事前に計画して不合格時の備えをする
私立高校は学校ごとに特色が大きく異なるため、偏差値だけでなく教育方針や学校の雰囲気まで含めて総合的に判断することが大切です。お子さんにとってベストな高校選びができるよう、この記事で紹介した情報を参考に、計画的な受験準備を進めてください。
さらに詳しい入試情報は学習塾フラップスの解説や城南コベッツの推薦入試ガイドも参考にしてください。
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