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受験制度と最新動向|教育改革と入試トレンドを徹底解説

受験業界の今後の展望と変わる入試の未来

公開日:2026年2月22日更新日:2026年2月23日
少子化と受験市場の変化:18歳人口減少が引き起こすパラダイムシフト - illustration for 受験業界の今後の展望と変わる入試の未来

少子化が進む日本において、受験業界は大きな転換点を迎えています。18歳人口が減少する一方で、大学進学率は上昇し続け、入試の形も多様化しています。AI・デジタル技術の普及、新課程入試の導入、総合型選抜の拡大など、受験の「常識」が根底から変わりつつある今、受験生や保護者が知っておくべき入試の未来像を徹底解説します。

受験業界の今後の展望と変わる入試の未来|少子化・AI・制度改革の波

少子化が進む日本において、受験業界は大きな転換点を迎えています。18歳人口が減少する一方で、大学進学率は上昇し続け、入試の形も多様化しています。AI・デジタル技術の普及、新課程入試の導入、総合型選抜の拡大など、受験の「常識」が根底から変わりつつある今、受験生や保護者が知っておくべき入試の未来像を徹底解説します。

少子化と受験市場の変化:18歳人口減少が引き起こすパラダイムシフト

日本の受験業界が直面する最大の課題は、少子化による18歳人口の急減です。1992年のピーク時には205万人いた18歳人口は、2040年には88万人まで減少すると予測されています(中央教育審議会大学分科会)。これは約60年間で人口が半分以下になることを意味します。

少子化と受験市場の変化:18歳人口減少が引き起こすパラダイムシフト - illustration for 受験業界の今後の展望と変わる入試の未来
少子化と受験市場の変化:18歳人口減少が引き起こすパラダイムシフト - illustration for 受験業界の今後の展望と変わる入試の未来

しかし、だからといって受験市場全体が縮小するかというと、必ずしもそうではありません。大学進学率は年々上昇しており、2025年度の大学学部学生数は約264.6万人と、10年ぶりに過去最多を更新しました。少子化でも「大学に進学したい」という意欲は衰えていないのです。

少子化がもたらす受験市場の変化として特に注目されるのが、教育費の集中投資です。子どもの数が減るほど、1人あたりの教育投資額が増える傾向があります。祖父母も含めた「6ポケット(両親+祖父母4人)」が1人の子どもに集中して支出する構造が強まり、塾・予備校などへの需要は意外にも底堅く推移しています。

一方、大学側の危機は深刻です。現在793校ある大学のうち、2045年には上位200大学だけで大学生世代全員を収容できる計算になるとも言われます。これは下位大学の統廃合が急速に進むことを示唆しており、大学選びの重要性がさらに高まることを意味します。

受験業界の今後の動向を理解するには、少子化が受験市場に与える影響と今後の展望についての詳しい解説も参考にしてください。

年度18歳人口大学進学率大学数
1992年(ピーク)205万人約26%約523校
2010年122万人約56%約778校
2024年約110万人約58%約793校
2030年(予測)約100万人以下約60%以上統廃合進行
2040年(予測)88万人--

選抜方法の多様化:総合型・推薦型が「主流」になる時代へ

かつての大学入試は、一般選抜(試験一本勝負)がほぼ全てでした。しかし、今や状況は大きく変わっています。私立大学では、推薦型・総合型選抜による入学者が全体の60%に迫る勢いになっています(2024年現在)。

選抜方法は大きく3つに分類されます:

一般選抜(約49%)

共通テスト・個別試験による学力評価。依然として重要な位置を占めるが、割合は減少傾向。

学校推薦型選抜(約36%)

高校からの推薦を得て出願する方式。指定校推薦と公募推薦があり、国公立大学でも実施校が年々増加中。

総合型選抜(約15%)

旧AO入試。学力だけでなく、意欲・適性・多面的な資質を総合的に評価する。国公立大学での実施校が急増している。

この流れは今後も続くと見られています。総合型選抜・学校推薦型の増加トレンドは既に不可逆な潮流となっており、「一般入試だけを対策する」という従来の受験スタイルは通用しにくくなっています。

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新課程入試と「情報」必須化:2025年入試改革の全貌

2025年度入試は日本の受験史において重要な転換点となりました。新課程入試が始まり、大学入学共通テストに「情報I」が新科目として加わり、6教科8科目体制となったからです。

「情報I」の追加は、単なる科目増加ではありません。これは日本社会全体がデジタル変革(DX)に対応する人材を求めているという、社会的要請を反映したものです。プログラミング的思考、データ分析、情報セキュリティなど、現代社会で必須のリテラシーが入試でも問われるようになりました。

新課程入試の主な変更点:

  • 「情報I」が必須科目として追加
  • 「歴史総合」「地理総合」「公共」などの新科目が導入
  • 理数系科目の内容が再編・強化
  • 思考力・判断力・表現力を問う問題の割合が増加

2025年度は「移行期」として基礎的な出題が中心でしたが、2026年度からは本格的な新課程入試が始まります。現在の中学生・高校生は、この変化を踏まえた長期的な学習計画が必要です。

プログラミング・STEM教育と受験の関係と対策で、情報教育の受験への影響を詳しく確認しましょう。

AI・デジタル技術が変える入試の形

人工知能(AI)・生成AIの急速な普及は、受験業界にも大きな影響を与えています。日本のトップ大学プロジェクトに参加する37大学のうち、27校がすでに生成AIの活用に関するガイドラインを制定しています(UNESCO-ICHEI調査)。

AI・デジタル技術が変える入試の形 - illustration for 受験業界の今後の展望と変わる入試の未来
AI・デジタル技術が変える入試の形 - illustration for 受験業界の今後の展望と変わる入試の未来

AI・デジタル技術が受験に与える影響は多岐にわたります:

学習支援の変革

AIを活用した個別最適化学習が普及し、各生徒の弱点を分析して最適な問題を提示するシステムが一般化しつつあります。オンライン予備校、AIチューター、適応学習システムなどが従来の塾・予備校の代替・補完として機能し始めています。

入試問題の変化

AIが得意とする「記憶・暗記」を問う問題は徐々に減少し、代わりに「思考力・判断力・表現力」を問う問題が増加しています。これは思考力・判断力を問う新型入試の特徴と対策法で詳しく解説しています。

入試管理のデジタル化

オンライン出願・面接、デジタル採点システムの導入が進み、入試プロセス全体のデジタル化が加速しています。コロナ禍で普及したオンライン試験・面接は、今後の入試形態の選択肢として定着しつつあります。

学習塾・予備校の変革

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AIを活用した映像授業、質問対応システム、学習分析ツールを取り入れた新世代の教育サービスが台頭し、従来の大手予備校は変革を迫られています。少子化でどうなる? 学習塾のこれから(経済産業省)では、業界の構造変化が詳しく分析されています。

受験産業の生き残り戦略:塾・予備校はどう変わるか

少子化の波を受け、受験産業は大きな変革を迫られています。学習塾業界は「少子化=衰退」という単純な図式には当てはまらない、複雑な構造変化を経験しています。

受験産業の生き残り戦略:塾・予備校はどう変わるか - illustration for 受験業界の今後の展望と変わる入試の未来
受験産業の生き残り戦略:塾・予備校はどう変わるか - illustration for 受験業界の今後の展望と変わる入試の未来

受験産業が生き残るための戦略として、以下のトレンドが浮かび上がっています:

個別最適化サービスの強化

集団授業から個別指導・個別最適化への移行が進んでいます。AIを活用した学習診断、個別カリキュラム設計、マンツーマン指導など、画一的ではないサービスへのニーズが高まっています。

総合型選抜対策の専門化

従来の学力試験対策だけでなく、総合型選抜(旧AO入試)・推薦入試に特化した塾・予備校が急増しています。小論文、プレゼンテーション、面接対策など、従来とは異なるスキルを鍛える専門的なサービスが求められています。

低年齢化・長期化

受験競争の低年齢化が進み、小学生・幼児向けの教育サービス市場が拡大しています。また、大学院受験・社会人入試など、高等教育への需要も広がっています。

オンライン化・ハイブリッド化

コロナ禍を経て定着したオンライン学習は、地方在住者や通塾困難な生徒への教育機会拡大に貢献しています。対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド型サービスが標準化しつつあります。

高校受験において最適な塾を選ぶ方法については、高校受験の塾・予備校選びと学習サポート|最適な学習環境の作り方を参考にしてください。

グローバル化と英語入試の変革

グローバル化の進展に伴い、英語入試も大きく変化しています。従来の筆記試験中心から、英語4技能(読む・書く・聞く・話す)の総合評価へのシフトが加速しています。

英語入試・英語4技能導入の最新動向と対策では、英検・TOEFL・IELTSなどの民間資格検定を入試に活用する動向が詳しく解説されています。

英語入試の主なトレンド:

  • 民間英語資格の入試活用: 英検・GTECなどの民間資格を入試評価に加点・活用する大学が増加
  • スピーキングテストの導入: 東京都立高校入試でのスピーキングテスト実施など、口頭表現力の評価が拡大
  • 英語教育の早期化: 小学校での英語必修化を経て、より高い英語力が入試でも求められるように
  • 海外大学・グローバル入試: 日本語入試に加え、英語での出願・学習機会を提供する大学が増加
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受験の未来:2030年以降に向けた展望

2030年以降の受験業界はどのような姿になるのでしょうか。現在のトレンドを踏まえると、以下のような変化が予測されます:

受験の未来:2030年以降に向けた展望 - illustration for 受験業界の今後の展望と変わる入試の未来
受験の未来:2030年以降に向けた展望 - illustration for 受験業界の今後の展望と変わる入試の未来

大学の再編・統廃合の加速

少子化による学生数減少で、中小規模の大学を中心に統廃合が進みます。大学の「格差」はさらに拡大し、志望校選びの重要性がより高まります。教育改革が受験に与える影響と保護者の対応で最新情報を確認しましょう。

入試形態のさらなる多様化

一般選抜・推薦型・総合型に加え、ポートフォリオ(実績証明書)評価、プロジェクト型入試、海外向け特別入試など、入試方式の多様化がさらに進むと予測されます。

AIによる入試採点・評価

小論文・記述問題のAI採点、面接のAI補助評価など、AI技術が入試評価プロセスに組み込まれる可能性が高まっています。一方で、AIリテラシーを問う問題も増加する見込みです。

学び直し・リカレント教育の重視

一度社会に出た後に大学・大学院で学び直す「リカレント教育」の需要が高まり、社会人入試・通信制大学などの受験機会が拡大します。

受験制度の最新動向については、中学受験の最新トレンドと出題傾向の変化高校受験の最新トレンドと制度変更の動向も合わせてご確認ください。

まとめ:変化する受験に向けて今からできること

受験業界は今、歴史的な転換期を迎えています。少子化、AI・デジタル化、制度改革、グローバル化という4つの大きな波が同時に押し寄せており、「昔ながらの受験対策」だけでは太刀打ちできない時代になっています。

今の受験生・保護者が心がけるべきポイントをまとめます:

  1. 複数の選抜方法を視野に入れる: 一般選抜だけでなく、総合型・推薦型も積極的に検討する
  2. 英語4技能と情報リテラシーを鍛える: 新課程入試が求めるスキルを早期から意識する
  3. 思考力・表現力を日頃から磨く: AIが代替しにくい、創造的・批判的思考力が入試でも求められる
  4. 大学の将来性を見極める: 少子化・統廃合を踏まえた志望校選びが重要
  5. 最新情報を継続的に収集する: 入試制度は毎年変化するため、信頼できる情報源を持つ

変化の波は、準備した者にとっては「チャンス」でもあります。入試の未来を正しく理解し、戦略的な受験計画を立てることで、変化の時代を味方につけましょう。

受験全般の最新情報については、2025年度大学入試最新動向(ベネッセ)や大学受験生の二極化と2024年度入試動向(リシード)も参考にしてください

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